2021/8/8-11 朝日連峰 荒川中俣沢②

①の続きです

<8月9日>曇りのち雨

5:30BP→8:30中俣沢出合→11:10 Co1040m雪渓(高巻き)→12:40中俣沢右俣出合→15:40Co1340m8mチムニー滝(核心終了)→17:30源頭→18:20大朝日小屋

前夜の燃えさしでゴミを燃やしてから5時半頃に出発。BPのすぐ先に小さなルンゼがあり、そこから簡単に連瀑帯の落口に降りることができた。

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西俣沢の出合付近は例年ならスノーブリッジが残るようだが今年は痕跡ゼロ。昨日も崩壊したブロックを少し見る程度だった。他の沢は分からないが、荒川の雪渓は少ないようだ。

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出合から少し進むと20m大滝の登場。暗いゴルジュの奥で近づくことは出来ないが、天候も相まって陰鬱な雰囲気をまとっている。

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ここは定石通り左岸からの大高巻きとなる。草付き~急なブッシュにロープを伸ばし、できるだけ低めにトラバースできそうなラインを探るが適当なラインが見つからない。沢床から5-60m上でルンゼを渡り、少しだけ巻き下ってからロープ2本を連結して50m懸垂で中俣沢の出合に復帰した。用心して多めにロープを出したこともあり、この高巻きだけで2時間以上食ってしまった。

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中俣沢は当初はゴーロが続くが、やがて沢幅が狭くなってきてゴルジュ地形となり、4mCS滝が登場。これは左壁から突破。

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その後も5-10mクラスの滝をいくつか越え、10mヒョングリ滝を右の草付きから巻くと屈曲した沢の先にスノーブリッジが確認出来た。

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これは近づいて様子を見たが、片脚しか接地しておらず中に滝も確認できたので左岸のガレルンゼから高巻く事に。高巻きの最中には中俣沢最大の20m滝も確認できるが、高巻きで時間を食っていることから取り付く時間はないと判断して巻くことに。1時間ほどの高巻きの末、懸垂無しで沢床に降り立った。

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この先、中俣沢の右俣・左俣出合まで雪渓がかかっていたが両岸とも低いのでさほど苦労せずに上を歩いて通過できた。このあたりから雨・風が強くなってくる。

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右俣に入ってからは5-10mサイズの滝が連続する。登れる滝が多くて楽しいが、空身での登攀が多く、荷揚げやロープを出して時間を食う。最後の核心となる8mチムニー滝の出だしは思いっきり内面登攀。

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8m滝を越えると滝らしい滝もなく、ゴーロ主体のゴルジュで高度を上げて行くだけ。やがて両岸が低くなり源頭の雰囲気になってくるが、雨・風は一層強くなってくる。晴れていれば雰囲気の良い所だろうに残念だ。

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最後は登山道に合流するまで少し藪を漕ぎ、ヘッデン直前で大朝日小屋に滑り込んだ。